年末から驚き続けていることがある。
はじめは25日くらいだったか。
日曜日の朝刊の書評のところ、ベストセラー上位10位のところをみていて気づいた。2位に入っていたのは、国家の品格なる本であったが、著者が藤原正彦・・・って藤原先生じゃん!すごい!2位に入っているなんてありえない!と興奮した。
(ちなみに、私は、6,7年前、友達に藤原先生の本を読ませてもらって以来、こっそりとファンを続けている)
翌日の朝刊の週刊誌の見出しを見ていたら、週間ポストの見出しに、ベストセラー国家の品格の藤原正彦氏が語る! という感じで、かなり大きな見出しがでていた。電車の中吊りにいたっては写真つき。
あれまぁ、、かなり有名になってしまわれたのね・・・
さてさて元日の朝刊。一面をぱらりとめくって、二面の下のほうに目をやって・・・完全に固まった。
でかでかと2面の下の広告スペース全部を使って、国家の品格の広告が掲載されていた。どうもこの広告をもってして、新潮社の新年の挨拶としたようだ。
唖然呆然・・・
本屋にいってみた。
国家の品格、確かに平積みになっていて、売れてますなんて書いてあったりする。
ちらっとみたけれど・・・私はこういう藤原先生、ニガテ。
ちらっとみたときに、祖国とは国語の文庫版の宣伝があった。
あ、文庫版でたんだ!ということで、単行本は図書館で借りて読んでいたが即購入した。
国語教育絶対論
いじわるにも程がある
満州再訪記
の大きくわけると3章立て。
国語教育絶対論は、ほぼ、国家の品格にかいてあることとイコールである。
私が好きなのはそのあと。
いじわるにも程がある の部分には朝日新聞にちょこちょこ連載していた短いエッセイが中心に掲載されているのだが、このエッセイがよい。なるほど、理科系の子供を育てるにはこのようにすればいいのね、私と大違い。と感心しっぱなしである。
また、満州再訪記は、藤原家のルーツをたどるには必須のエッセイだ。藤原先生は満州で生まれ、その後ソ連軍侵攻により命からがら日本へ帰国した。その帰国までについて描かれたエッセイが、流れる星は生きている(藤原てい=藤原先生のお母さん)。これがベストセラーとなったことに刺激されて、小説などを書き始めたのが藤原先生のお父さんである、新田次郎氏。
今回は新田次郎氏は、当の昔になくなられているが、お母さんの藤原ていさんも同行されての旅だ。私とあまり年の変わらない、藤原先生のお子さんたちも同行したことによって、戦争の記憶を伝えていく旅にもなっている。
国家の品格を読む前に、ぜひ祖国とは国語のほうを読んでもらいたいと思う。
しかし、いきなり著名人になってきている藤原先生。ちょっとさみしいような・・・