No.1404 生物系記事2つ
Category : 研究室
今日は生物系のわかりやすいニュースが2つも出てるとちょっと感動
劣性遺伝子のスイッチ「オフ」=植物のメチル化現象発見−奈良先端科学技術大など
植物で、両親から受け継いだ遺伝子のうち劣性遺伝子の性質が現れなくなる現象に「メチル化」という作用が関与していることを、奈良先端科学技術大学院大学(奈良県生駒市)の高山誠司教授(細胞間情報学)と柴博史助手(同)らの研究グループが発見した。論文は30日に米科学誌「ネイチャージェネティクス」電子版に掲載される。
メチル化は、遺伝子の働きのスイッチを「オフ」にする仕組み。メチル化によって、ある性質の発現が抑えられたり、人間の血液型のように塩基配列の変化で優性と劣性が生じたりする例は以前から知られているが、優劣性決定へのメチル化の関与を確認したのは初めてという。
遺伝子のメチル化自体はよくあるんですよね。遺伝子の発現時期や場所を特定するプロモーター配列部分の塩基がメチル化されている場合が一番著名かと思います。メチル化されていると転写装置がプロモーター部分にできなくて、転写されない。というものです。でもそういわれてみれば優劣の話には出てこなかったかな?でもメチル化は結構いろいろな現象に関わっているようだから、それほど驚きでもないかもしれない。今回は植物、しかもカブの仲間の植物とかってかなりマイナーな植物のようですが、今後は動物でも同様の例があるかが焦点になるでしょう。別の記事によるとメンデルの法則の原因が解明されたかのように書かれていますが、たった1例ではそこまでいうのはあまりにも時期尚早すぎます
耳あかの型は1塩基が決定 乾燥タイプは“突然変異”
乾燥したタイプと湿ったタイプの2つがある人の耳あか。どちらのタイプになるかは、遺伝情報を担うDNAの塩基配列の、たった1カ所の違いで決まることを新川詔夫長崎大教授(分子医療)らが明らかにし、29日付の米科学誌ネイチャージェネティクス電子版に発表した。実は、耳あかは本来湿っているもので、乾燥したタイプは耳あかではなく、単に皮膚がはがれたもの。乾燥タイプの人は耳あかが出ない“突然変異”で、日本人は約8割がこのタイプだという。
新川教授らは、日本人126人の塩基配列を調べた。その結果、ある1カ所の塩基が変異した遺伝子を両親双方から受け継いだ人は「ABCC11」というタンパク質が合成されず、耳あかが出ないことを突き止めた。
さらに、世界の33民族、計約3200人について調べたところ、耳あかの出ない人は日本を含む北東アジアに多く、南方や欧米、アフリカに行くにしたがい徐々に減ることも判明した。
同じNature geneticsですね。一番注目される雑誌ですからね・・
耳垢って世界的には湿っているものなんですね。乾燥したタイプは皮膚がはがれたもの、なんていわれると、では湿ったタイプの耳垢はなんなのか、とつっこみたくなるのですが・・・乾いたほうは完全に劣性なようですね。
たった1箇所の違いでタンパク質がでないというのは、これもよくあること。
湿った耳垢ができない形質でも、われわれは普通に生きているわけで、そうなると耳垢の役割ってなんなのかというほうが気になります
私は乾いているから突然変異タイプだな・・・
劣性遺伝子のスイッチ「オフ」=植物のメチル化現象発見−奈良先端科学技術大など
植物で、両親から受け継いだ遺伝子のうち劣性遺伝子の性質が現れなくなる現象に「メチル化」という作用が関与していることを、奈良先端科学技術大学院大学(奈良県生駒市)の高山誠司教授(細胞間情報学)と柴博史助手(同)らの研究グループが発見した。論文は30日に米科学誌「ネイチャージェネティクス」電子版に掲載される。
メチル化は、遺伝子の働きのスイッチを「オフ」にする仕組み。メチル化によって、ある性質の発現が抑えられたり、人間の血液型のように塩基配列の変化で優性と劣性が生じたりする例は以前から知られているが、優劣性決定へのメチル化の関与を確認したのは初めてという。
遺伝子のメチル化自体はよくあるんですよね。遺伝子の発現時期や場所を特定するプロモーター配列部分の塩基がメチル化されている場合が一番著名かと思います。メチル化されていると転写装置がプロモーター部分にできなくて、転写されない。というものです。でもそういわれてみれば優劣の話には出てこなかったかな?でもメチル化は結構いろいろな現象に関わっているようだから、それほど驚きでもないかもしれない。今回は植物、しかもカブの仲間の植物とかってかなりマイナーな植物のようですが、今後は動物でも同様の例があるかが焦点になるでしょう。別の記事によるとメンデルの法則の原因が解明されたかのように書かれていますが、たった1例ではそこまでいうのはあまりにも時期尚早すぎます
耳あかの型は1塩基が決定 乾燥タイプは“突然変異”
乾燥したタイプと湿ったタイプの2つがある人の耳あか。どちらのタイプになるかは、遺伝情報を担うDNAの塩基配列の、たった1カ所の違いで決まることを新川詔夫長崎大教授(分子医療)らが明らかにし、29日付の米科学誌ネイチャージェネティクス電子版に発表した。実は、耳あかは本来湿っているもので、乾燥したタイプは耳あかではなく、単に皮膚がはがれたもの。乾燥タイプの人は耳あかが出ない“突然変異”で、日本人は約8割がこのタイプだという。
新川教授らは、日本人126人の塩基配列を調べた。その結果、ある1カ所の塩基が変異した遺伝子を両親双方から受け継いだ人は「ABCC11」というタンパク質が合成されず、耳あかが出ないことを突き止めた。
さらに、世界の33民族、計約3200人について調べたところ、耳あかの出ない人は日本を含む北東アジアに多く、南方や欧米、アフリカに行くにしたがい徐々に減ることも判明した。
同じNature geneticsですね。一番注目される雑誌ですからね・・
耳垢って世界的には湿っているものなんですね。乾燥したタイプは皮膚がはがれたもの、なんていわれると、では湿ったタイプの耳垢はなんなのか、とつっこみたくなるのですが・・・乾いたほうは完全に劣性なようですね。
たった1箇所の違いでタンパク質がでないというのは、これもよくあること。
湿った耳垢ができない形質でも、われわれは普通に生きているわけで、そうなると耳垢の役割ってなんなのかというほうが気になります
私は乾いているから突然変異タイプだな・・・
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無題 By りり URL
2006/01/31(Tue) 09:22
EDIT
劣勢遺伝というと、ショウジョウハエの目の遺伝を思い出す、生物苦手な私です。いやーこちらにくると知的な記事に心躍ります^^意味が分からないことも多いですが、楽しみにしておりますので今後ともよろしく♪ EDIT
無題 By cha55
2006/01/31(Tue) 19:09
EDIT
そんなのもあったなぁ〜(゜゜)EDIT
ショウジョウバエは学部の実習でやりました。
エーテルで麻酔をかけておいて
♂♀わけて飼育瓶にいれる
なんてのをやりましたが、
逃げられたりエーテルにつけて殺していたり_・)ぷっ
あ、意味分からないことあったら、どんどん聞いてください。
そういうことを理解してもらえるように説明できるかって、
私らにとってはとても必要なことだから。宜しくお願いします。